2012/07/05

『宝島』(Katokt訳)公開

まず、本文から除去してしまった Katokt さんによるあとがきを引用:

あとがき(2001年6月13日)

記憶にのこる読み物って確かにあって、宝島は間違いなくその一つ。どこが記憶に残るかは人それぞれで、シルバーのやりたい放題ぶりだったり、鸚鵡のフリント船長の「八分銀貨」の鳴き声だったりするかもしれないが、なんといっても一部でのジム少年の冒険ほど、読む者を有無もいわせず引き込むストーリー展開は、なかなか他では味わえないと思う。そこを過ぎると意外と作者も力がぬけて、いろいろ構成をかえたり語り手を変えたり、再びとばかりにジム少年を冒険させたりするんだけど、最初の興奮は残念ながらなかなか越えないわけだ。それでも最後まで一気に読ませる読み物であるとこは、さすがだけど。

まぁ訳す側としては、いくつか海・船用語、海賊用語でちょっと頭をひねってるくらいで量をこなした以外はあんまり苦労らしい苦労はなし。誤字脱字、誤訳の指摘は大歓迎なので、訳者までよろしく

それから感謝を、Sogoさん(http://etext.3nopage.com/)全般にいろいろなご指摘をありがとうございます。枯葉さん(http://www005.upp.so-net.ne.jp/kareha/)には序文とその他の指摘をいただきました。また青空文庫(http://www.aozora.gr.jp/)富田倫生さんからも数多くの指摘をいただきました。それでなんといっても、いつもながらに山形浩生(http://www.post1.com/home/hiyori13/jindex.html)にも感謝、というか宝島は、彼の主催するプロジェクト杉田玄白(http://www.genpaku.org/)の趣意書のリクエストだったわけだ。

ということで次は何を訳しましょう、Boss? なんてね(笑)

というわけで、これはオレの翻訳ではなくて、katokt さんが2001年に翻訳したものです。プロジェクト杉田玄白の正式参加テキストであり、以前は青空文庫にも登録されていたけれど、2009年頃に Not Found になってしまったようで。

せっかくの全訳がこのまま消え去ってしまうのは少々もったいないと思うので、Wayback Machine を使って 2009年4月1日のアーカイブを元に回復しました。再利用の許諾条件は満たすと思うので、問題はないと思ってます(Katokt さんと連絡が取れれば話が早いのでしょうけれど)。

ついでなので、明らかなミスタイプを修正したり(まだありそうな感じではありますが)、マークアップを整理したり、青空文庫形式のテキストファイルを準備させていただきました。あと、Hawkins がホーキンスだったりホーキンズだったりしたので、ホーキンズに統一しています。

翻訳自体にはいまのところ手をつけきれていません。「いまのところ」といっても今後どうか……まあ、優先順位はかなり低い感じ。

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