2009/09/11

7年を振り返って - PC の移り変わり

旧 so-net blog から再録。

それから、PC も変わった。まあ、 PC-9821 がいまだに現役であるわけもなく、あたりまえだけれども。

いま使っているのはパソコン工房の Built-to-Order 機。現時点で5年弱稼動しているし、そもそも最初の時点で最先端マシンなんかではまったくなかったにしても、まずまず満足のいくパフォーマンスを見せてくれている。

スペックはこんな感じ:

  • OS: Windows XP Professional
  • CPU: Pentium 4 (2.40GHz)
  • RAM: 512MB
  • FDD: 3.5x1 (SD, miniSD 等一体型)
  • CD/DVD: Multidrive x1 (ライティングはCD-Rのみ)
  • HDD:内臓200GB, USB100GB
  • ビデオカード: GeForce 6200 (128.0 MB)
  • サウンドカード: Realtek AC97 Audio
  • ケーシング: ロープロファイル型デスクトップ
  • ディスプレイ: 17' CRT

OS, 外付HDD, ビデオカードは別途購入で、たしか100,000弱だったと思う。1997年に購入した旧PCが 300,000 以上したのを思うと、ずいぶんパソコンも安くなったものだなあ、と思ったわけだけど、もちろん今同じ金額を出せばはるかに良いものが買えるわけで、一時期ほどではないにしても、やはりパソコンの価値の低下速度は、たとえば家電製品なんかと比べるとずいぶん速い。

ただ、買い換えるタイミングを見失って、今使っているものが壊れてからとかになってしまうと失われるデータなんかが出てしまったりするわけで……。かくいうオレも、旧PC死亡によって、失ったデータがけっこうある。メールはもちろん、ホームページのデータも、サーバーになかったものはすべてロスト。古い古いぼやきや、『酒とUOの日々』『終わりなき旅からさめて』のデータはもはやない。他では、やりかけていた翻訳は 旧PCから回収できずに失った。記憶にある限り、こんなラインナップだ:

  • F・スコット・フィッツジェラルド『バビロン再訪』 - (5%)
  • F・スコット・フィッツジェラルド『氷の宮殿』 - (15%)
  • アンソニーホープ『ゼンダ城の虜』後半部分 - (5%)
  • G・K・チェスタトン『青い十字架』 - (10%)
  • G・K・チェスタトン『折れた剣が示すもの』 - (20%)
  • ウィーダ『フランダースの犬』 - (10%)
  • ジャック・ロンドン『野生の呼び声』 - (30%)
  • ジャック・ロンドン『一切れの肉』 - (10%)
  • W3C『XHTML1.0仕様書』 - (20%)

ほとんど短編小説のかじり訳出なのだけど、ただ、ロンドンの中編小説である『野生の呼び声』はけっこう進行していた記憶があり、惜しい。幸いだったのは『ゼンダ城の虜』を途中まで公開してあったことで、これについては損失がかなり抑えられている。

あとは、変愚蛮怒の「自動ピック設定」と「モンスターの思い出」は少々惜しい気もしないではない。

2009/09/09

7年を振り返って - 青空文庫をめぐる個人的なあれこれ。(2)

旧 so-net blog から再録。

前回の続き。

青空文庫を利用するという点では、けっこう大きく変わった感がある。ずいぶんと青空文庫のデータを利用するソフトウェア――ビューワが増えているようだ。

とりあえず使ってみたのが PageOne というソフト。以前使用していた t-time とほぼ変わらない表現力を持っているように思う。もっとも t-time の仕様もすっかり忘れているので厳密な比較はできないのだけど。ためしに『グレイト・ギャツビー』を開いてみるとこんな感じ。

アンチエイリアス処理もきれいに入るし、フォントや色なども自由に変えられるのでなかなか使い勝手はよさそう。HTML を理解できるのも評価どころ。

他に気を引かれたのが 「豊平文庫」 という iPhone / iPodTouch 用の青空文庫対応アプリケーション。これまでこの手の携帯端末には興味がなかったのだけど、ちょっと気になる存在に。

ただまあ思いのほか、青空文庫のインターフェイスを肩代わりするようなソフトは見当たらないみたい。まあ、上の 「豊平文庫」はきっとそういうものだと思うのだけど、作家や作品名などでの条件をポンポンと入力したら該当する作品をちゃちゃっとリストアップしてくれてワンクリックでテキストが開くようなソフトって、だれも欲しいとは思わないのかなあ。

2009/09/06

[ぼやき] 7年を振り返って - 青空文庫をめぐる個人的なあれこれ。

旧 so-net blog から再録。

インターネット上の活動をほぼ休止してからはや7年経つ。そろそろまた何かをしたいという気持ちがうごめき始めたような気がする。けれど、インターネットの世界はずいぶん様変わりした感があって、正直ちょっと時代についていけていないようだ。

何かをはじめる前に、何がどう変わったのか、いまの自分に何ができそうなのかを知らなきゃいけない。だから、頭の中を整理する意味で、7年前に何をしていたかとか、それから変わった(あるいは、変わったように思える)こと、変わってなさそうなところをちょっとずつ書き散らしてみよう。

とりあえず最初は、7年前までの自分に大きな影響を与えた青空文庫。

はじめて青空文庫を見たのは1998年頃じゃなかったかと思う。その頃はまだまだ作品数も少なかったけれど、物語好きにとっては、夢のようなヴィジョンを抱かせるサイトだった。感動のあまり、当時まだちゃんとメンテナンスしていたリンクページに、「古代図書館」というコメントを入れて掲載したはず――記憶に間違いがなければ「テキスト系」というジャンルの最上段に入れたんじゃなかったか。

そして読者としてフリーライダーに徹すること数年。その間、Ultima Online, EverQuest といった海外のオンラインRPGにのめり込み、それらの情報サイトを運営していく中である程度の英語が読解できるようになってしまうわけだけど、あるときふと気づいてしまうわけです:自分の時間を割いて翻訳して掲載している情報が、ほんの何ヶ月、ときには何日かで無意味なものとなってしまう(どころかときには有害にすら)ことに。こう考えてしまうとオンラインRPGの情報サイトなど運営できるはずもなく、必然的にそれらのサイトの運営を停止したわけです。

ところで「小人閑居して不善をなす」とか昔の人は言ったそうで。サイトの運営を停止したことによる翻訳作業の消失にかえって幾ばくかの物足りなさを感じるようになったところで見つけたのがプロジェクト杉田玄白。青空文庫に一言申す的な姿勢は、実は、非常に気に入らなかったのだけど、趣旨としては正しいと思えた。また、古典の新訳ならそれまでやってきた翻訳と違い、価値の損耗速度が低そうだった。そして、ここを通して活動すれば青空文庫に負担をかけずに青空文庫に寄与するできると踏んだわけで。

まあ、この辺りの経緯は当時の「ぼやき部屋」のほうが詳しいので以下割愛。

その後7年。状況は、変わっているようで変わっていない。

青空文庫の永久機関の夢は、ある程度うまく実現できているようだけれど、完璧なようには思えない。相変わらず、一部特定の人たちの力量に頼るところが大きいように思える。でもそれは、青空文庫を変質させないという意味で、逆に重要なことであるようにも思える。むずかしいところ。

翻訳物の状況はどうかというと、翻訳者の著作権が切れているものが結構出始めているようだ。これはまあ、悪くはないんじゃないかと思う。ただ、素人新訳の受け皿としては、やはりかなり敷居が高そうで、2002年頃とたいして変わっていない。

ちょっと気になるのは、katokt さんの翻訳の存続が怪しい状態になっているところ。オレのことに話が飛んでしまうのだけど、実はここ7年間のうち、2002年中旬~2005年頃までは、物理的にまったくインターネットを使えない状態だったのだけど、それでも月額使用料を投じて自分の翻訳が置いてあるスペースを維持していた。額としてはたいしたものではないんだけど(300円*30月としても9,000円か)、こういった措置を翻訳者がとらなかった場合、青空文庫からは抹消されてしまうことになる。

それはそれで仕方ないのかもしれないのけれど、なにか割り切れないものを強く感じる。青空文庫とのかかわりにおいて翻訳者は「工作員」の一種というのが自分の認識なのだけど、しかしながら入力・校正の工作員と比べて、事後の個人負担が膨らんでしまうという図式が引かれてしまう。

もちろん、恒常的にインターネット上で活動していくのがいちばんいいのだけど……。自分を省みても、それはたやすいことではないし、ボランティア活動での翻訳にそこまで求めるのは結構無理があるんじゃなかろうか。

2009/09/05

[Game] Freeciv - ゴール人の嘘歴史。

3年くらい断続的にプレイしていた Freeciv をようやくクリア。

1710年での宇宙脱出エンドというのは、まあ、あまりよい成績はないけれど、いつも途中で飽きて放り出してばかりいたので結果としては初クリアだったり。

最後まで根気が続いた要因としてはやはりバーバリアンが出現しない設定にしたことが大きいかもなあ。ぬるい話だけど、バーバリアンのせいでやる気をなくすことが多すぎたので。

以下、次プレイ時のための覚書。

  • 生産力重視の都市に「シェークスピアの劇場」があれば、民主主義下での軍事ユニットの量産が可能。幸福管理から解放されるのはうれしい。「兵舎」「港湾施設」「空港」とセットで。
  • 都市攻略は「爆撃機」で防衛部隊を破壊して「落下傘兵」で占領するのが楽。
  • 「城壁」のある都市に陸戦は無駄。「爆撃機」「榴弾砲」あるいは「フリゲート」以上の海上ユニットを用意する。
  • 最序盤の首都は「鋳貨」に徹したほうがいいのかも。