2000/05/24

[ゲームレビュー] デジタルデビル物語 女神転生 II

旧「がらくた玩具」から再録。

  • ジャンル:RPG [3D]
  • メーカー:アトラス
  • ハード:FC
  • プレイ状況:1回クリア, 50 hours?
  • 一般的オススメ度:★★
  • オレ的お気に入り度:★★★★★

短評

 …すげえ。ここまでやってしまったエンターテイメント作品をオレは他に知りません。以下の条件をすべて満たせる人は是非プレイを。

  1. 3D-RPG はわりと得意だ。
  2. 根気に自信がある。
  3. 理不尽な全滅にめげない。
  4. 運はそんなに悪くないと思う。
  5. 攻略本(マップ)を所有している、あるいは入手可能。
  6. キリスト教徒でない。

総評

 今回は、後半あたりでネタバレが頻出するかと思われます。一応伏せておきますが、スタイルシート未対応ブラウザ、及び背景色をブラウザ側で設定してしまっている人の画面にはそのまま出てしまいます。ご注意あれ。

 「女神転生」シリーズの基礎となっているゲームです。前作は途方もない難易度(ミノタウロス倒すので精一杯…)に、なんだかよく分からないストーリーと悪魔の分類のせいでほとんどのプレイヤーに投げられてしまったのですけど、今回は背景固めがきっちり行われています。そういう意味では「女神転生」第一作と言っていいでしょう。

 出現する敵悪魔と会話し、貢ぎ、脅して仲魔にし、邪教の館で合体させ、さらに強力な仲魔を得る。いまさら説明することもないか。前作では非常に見えづらかった合体法則がわかりやすいものになっています。その一方で、精霊合体や三身合体などの特殊合体が導入されました。合体法則に関しては当時小学校5年生のオレの頭でも理解できました。

 舞台は近未来。……だったのに今では過去です。電源を入れるとオープニングが表示されます。都市があります。ミサイルと思われるものが降ってきました。爆発、そしてメッセージ。「199X年、人類の歴史は終った。そして…」。いきなりコレです。シビレます。

 んで、神を自称するパズスさんに救世主に祭り上げられた主人公は、世界を救うべく友人と二人で荒廃した東京を旅します。

 最初にプレイした頃は攻略本があったんですが、東京編終了あたりで挫折しました。んで先日、実家に帰ったときに攻略本を持っていこう思ったら親に捨てられていたことが発覚したので、苦悩しつつも自分でマップ書きながらクリアしました。クリアできましたよ。長らく心に引っかかっていたので喜びのあまりこうやってまとまりのない文章を綴っているのです。

 以前挫折した理由(と思われるもの)から解説します。FC のカードリッジ容量あたりの問題なんでしょうが、マップが全体的に狭いのに、プレイの密度を上げるためか、敵が異常に出てくるのです。5歩敵に会わなければすごい幸運、ってな具合に。

 敵味方の攻撃力が低めで、戦闘が長引きます。戦闘が長引くということは、敵の特殊攻撃を食らう可能性もかなり高いわけで、しかも、これらの特殊攻撃はほとんどが複数回命中します。よって、とにかくステータス異常に悩まされるゲームにしあがってます。たとえば、テンタラフーという変な名前の魔法があります。「PANIC(行動禁止、ターン終了時に回復する可能性あり)+ダメージ」の魔法で、個人的にはコレが「女神転生II」を象徴する要素だと思うのです。一見たいしたことがなさそうですが、命中回数が1~8となっており、下手すると敵一体がこの魔法を唱えたせいでそのターンは誰も動けずに終了、ということがありえます。実際のところ、「最大8体で現れ、高い機敏さで先手を取りつつこの魔法を使う」敵が少なくないので、なすすべなく全滅できます。

 ステータス異常は魔法・アイテムで回復ですが、魔法でいちいち回復しているとMPが持ちません。アイテムは所持数制限があるし、アイテム屋がえらく不便なところにあるのでイマイチ使いづらい。

 以上から、ゲームバランスという面では落第点をつけてよいでしょう。

 ただし。シナリオが凄いです。良し悪しとかいうレベルの問題じゃない。普通にプレイするとサタンを倒してめでたしめでたしなんですけれども、カエルになったバエルを持っていくと隠しシナリオに進むことができます。このシナリオでは、通常ではボス敵の一人であるルシファーが仲魔になり、神の下僕と化したサタンを粛清、さらに 唯一神 Y. H. V. H. と戦うことができます。キリスト教唯一神をぶった斬るという世界的なタブーに挑戦。もはや何も言うことはありません。エンディングが何だか教条的で拍子抜けですが、もうお腹一杯なのでどうでもよいでしょう。

 最後に、ルシファーの言葉を引用。

「待っていたぞ、救世主よ。これまでにどれだけの戦いを潜り抜けてきたことか…。だが、何故戦うのだ? 人類のためか? いや、神つまり唯一神に踊らされているにすぎぬ。かつて私は天使として唯一神のそばに仕えていた。人間に知恵を授けるため地上に降り立ったのだ。人間はよりすぐれた知恵を求め、唯一神ではなく私を崇拝した。唯一神は怒り、人間と私を滅ぼそうとした。私は最後まで戦ったが、ついに魔界へと落とされた。そこにいるバアルもかつてはバビロニアの恵みの神。だが、唯一神によりふたつに引き裂かれたのだ。バアルだけではない。世界中の神々が、唯一神の世界統一のため打ち倒されていった。そして悪魔として魔界に落とされたのだ…。今こそ古の神々と人間の黄金時代を再び築くときだ。私とともに神を倒してくれるか? 人の子よ…。」

 もはやゲームではなく思想です、コレは。凄すぎる。難易度を高めにしたのは正解だったかもしれません。誰もがこのセリフを見ることができるゲームであったなら、かなり問題になったんではないでしょうか。SFC の「旧約女神転生」に収録されてますが、マニアな方々の評判はあまりよくないようです。オレはやってないんでノーコメント。

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-May. 24th, 2000

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うお、FC版の新品が 34,800 円だって!

--2012.9.4

2000/05/14

[ゲームレビュー] タクティクスオウガ

  • ジャンル:SRPG
  • メーカー:クエスト
  • ハード:SFC [PS, SS]
  • プレイ状況:カオスルートクリア, 50 horus
  • 一般的オススメ度:★★★★★
  • オレ的お気に入り度:★★★★★

短評

 唯一の欠点は激しく時間を食うこと。それ以外は文句のつけようがない。

総評

 ホントはねえ、全ルートクリアしてからにしたかったんだけど。そうすべきなんだけど。時間的に苦しいのでご容赦。

 前作「伝説のオウガバトル」よりも規模が小さくなったぶん、より戦術性を追及した SRPG になってます。「伝説」の部隊同士の戦闘を1つ1つマップにしたような感じで。まあ、「ファイアーエムブレム」型と分類することも可能かな。結果、キャラクターの戦術的個性や人物的魅力を引き出すのに大きく成功しています。

 戦術的個性っていうのは「できることとできないことがある」という部分から始まるわけで、ほぼ自由なクラスチェンジが許される「タクティクスオウガ」ではあまり高くなさそうなんですけど、レベルアップ時の成長がその時点でのクラスに影響されるので、戦士系としてレベルを上げていったキャラクターを魔術師系にチェンジしてもさっぱり役に立ちません。よくできてます。

 人物的魅力は、まあプレイしてみないと分かりにくい物なんですが……んー、キャラクターの背景がしっかりしているのが大きいかな。誰もが「正義」を持っていて、それを表現すべく喋る。戦う。死ぬ。個人的にはランスロット・タルタロスとカチュア姉さんが大好きでした。あ、セリフと並んで仕草もかなり細かく表現されてますね。会話時に流れている時間を表現する「間」を作るには優れた手段ではないかと。

 んで、キャラクターの背景がしっかりしているのは、やはり世界観の構築がかなり完成されたものになっているからでしょう。民族紛争とか武力介入とか。権力欲とか民衆心理とか。正義とか名声とか。雑多な要素を詰めこんである割に、それぞれを独立して切り出すことがむずかしいほど、丁寧に結び付けられてます。

 SLG としては、やはり時間という概念の見事なゲーム化に注目すべきでしょうか。一種のターン制なんですけど、ターンが各ユニットの身軽さに応じて、ユニットごとに設定されています。単位時間あたりに回ってくるターン数でユニットの機動性を表現してあるわけです。時間の概念を導入するとどうしてもリアルタイム制になって、同時に考えなきゃいけないことがやたらと出てくるんですが、基本的にはターン制なのでそういうことはありません。まあ、動きの速いユニットは2回続けて行動、ということもあるんですが、待機することで次のターンがより短時間で回ってきたり、複雑にならない程度の人数で互いをサポートしあったり、という点でゲームバランスのカバーは施されています。

 ゲームバランスについても言及しておきますか。やや難易度は高め、かもしれません。敵ユニットのレベルが、味方ユニットでいちばんレベルが高いユニットのレベルに合わせられますので、力押しはなかなか難しいところがありますが、敵ユニットのレベルにはマップごとに上限値が設定されているため、レベルを上げまくれば力押しもできないではないです。時間はよけいにかかりますけれど。普通にプレイする分だと、難易度はそのマップでのユニット配置に依存していることが少なくないですね。たとえば、高低差の概念も持つゲームですんで、初期位置が低いところにあると非常に不利になります。とは言え、戦術次第で十分挽回できるようにできてます。職人芸、といってもいいくらいのバランスです。

 ……もっとも。オマケ要素の「死者の迷宮」で手に入る「竜語魔法」があるとバランスも何もあったもんじゃなくなりますけどね。戦闘開始直後に「チャージスペル」でMPをためて距離制限なし・対象敵全体の魔法を乱発するというおそらくは鬼畜な戦法。まあ、「死者の迷宮」は1フロア1マップを地下100階までセーブせずに突っ走ることを要求されるので、それもアリかな、とは思いますけれど。

 あと、直接攻撃に対してカウンターがかならず出るんで、弓と魔法が強すぎデス。

 最後に、参考資料として、最終的にオレが使用していたユニットを。コンセプトは非戦術的に一網打尽。

  1. デニム/テラーナイト……カオスの戦士系だとこれしかないよねえ。
  2. カノープス/バルタン……「月花地霊斬」で石化補助。
  3. ハボリム/ソードマスター……「ペトロクラウド」「神鳴明王剣」のどっちを使うか悩んでしまう。
  4. セリエ/ヴァルキリー……ホワイトナイトでもいーんだけど、槍が使いたくて。
  5. バグシー/グレムリン(拾い者)……「ディープキッス」がステキ過ぎ。すぐ死ぬので「リザレクション」準備で特攻要員。
  6. カチュア/プリンセス……「スターティアラ」「ヒーリングプラス」「チャージスペル」
  7. バイアン/ウォーロック……「メテオストライク」「スロウムーブ」「チャージスペル」
  8. プレザンス/ウォーロック……「チャージスペル」「パラダイム」「ホワイトミュート」
  9. オリビア/プリースト……「リザレクション」「ヒーリングオール」「クリアランス」
  10. システィーナ/クレリック……「ヒーリング」「ヒーリングプラス」「クリアランス」

-May. 14th, 2000

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2000/04/07

[ゲームレビュー] ラプラスの魔

旧「ぼやき部屋」から再録。

  • ジャンル:RPG
  • メーカー:ハミングバードソフト
  • ハード:SFC
  • プレイ状況:1回クリア, 25 hours
  • 一般的オススメ度:★★★
  • オレ的お気に入り度:★★★★

短評

 押しが弱いけど独特の雰囲気とシステムは秀逸。「ウィザードリィ」っぽい。アイテム集めはないですけど。

総評

 「ラプラスの魔」と続編「パラケルススの魔剣」を PC-98 でプレイできなかったのがオレとしては非常に心残りだったんですが、先日 SFC 版の「ラプラスの魔」をプレイしてみました。久しぶりに面白いなと思った RPG でした。まあ、いろいろ調べてみると SFC 版と大元である PC-88 版は全然違うゲームらしいんですけど。その辺を配慮して、ハードは SFC のみにしておきます。

 根本的には「ウィザードリィ」から連なる単一ダンジョン探索型の RPG。「ログイン」で画面写真を見たときは 3D だったから、やってみて 2D だったときはちょっと驚きました。まあ、自分の周囲しか見えないのである程度マッピングは必要なんですけどね。探索中に地図を拾えばマップ表示を出せますが。

 グループ SNE が絡んでるゲームの例に漏れず、テーブルトークっぽいシステムがとられてます。よって、「攻撃が当たりにくく、万が一連続で攻撃を受けるとすぐ死ぬ」ゲームです。と、ゲーム始めた頃は思ってたんですが、レベルが上がってくるといい意味での大味さが出てきます。また、経験値はクエストと戦闘の両方で得られますが、このさじ加減も結構うまい。戦闘での経験値は相当低いんですが、無意味ではない。その上、逃走(あるいは平和的交渉)に成功する可能性が非常に高いので、戦闘による経験値が無意味だと思う人は逃げ回ってもOKです。クエストによる経験値だけでも十分ですし。

 後先が逆になりましたけど、ストーリーの方を紹介しておきます。舞台は近代アメリカ(珍しい…)にある街、ニューカム。町外れにあるベネディクト館で怪異現象が発生しているのを聞きつけた主人公は、館の調査をすべくニューカムへやってきます。とまあこんな感じ。

 面白いのが資金集めの方法。敵はいくら倒しても金をくれません。依頼の達成の報酬で金を貰えることもあるんですが、当然ながら、安定した資金源にはなりえません。そこで、館で遭遇するモンスターの写真を撮って売りつけるという大胆なシステムが取られています。馬鹿っぽさは否めないですが、これ考え付いた人スゴイなあ。写真を撮るにはカメラを装備したジャーナリストをパーティーに組みこまないといけませんので、戦力は落ちます。金を取るか戦闘力をとるかというなかなか考えられたシステムです。

 欠点は、一応ホラー系に入れられると思うんですが、あんまり怖くないという点。元々恐怖を演出する気がないのかもしれませんが、その辺り非常に惜しい。これには色々な理由がありますが、要するに演出面が弱いため。単純に状況を説明するテキストが表示されて、その結果(ダメージ受けたとか最大MPが減ったとか)が出るのみ。率直に言って、「スウィートホーム」の方がはるかに上をいっています。

 あともうひとつ、「ウィザードリィ」と違い、はっきりしたストーリーがあって、それを追っていくタイプのゲームであるのに、主人公の存在感が物凄く薄い。途中でパーティーに参加する草壁健一郎の方がよほど主人公らしいです。というか、主人公の台詞より日下部の台詞の方が圧倒的に多い。自分の手で作り出した主人公がまるで脇役のような扱いを受けるのは虚しいものがあります。

 まあ、押しの弱いゲームであるのは否定しませんが、ゲームとしての完成度は高く評価しています。演出が平均的水準に達していれば、★5つ出したかもしれません。エンディングまでいった後「パラケルススの魔剣」をものすごくやってみたくなりましたし。

クラスについて

 レビュー中で触れてませんが、クラス制です。クラスレベル+スキルレベル+能力値でキャラクターの強さが決定されます。ウィザードリィにスキル足して転職と種族を削ったような感じと思ってもらえればいいかな。ただし、舞台がファンタジーではありませんので、主人公たちのクラスは目新しいものが多かったりします。というわけで、主人公が選択できるクラス+1を解説。

【探偵】 接近戦/銃器/手がかり/交渉
銃のスペシャリスト。HPの伸びが良いかわり、MPの伸びが悪い。精神攻撃であっさり発狂する恐れあり。また、物理攻撃しかできないため、MPにダメージを与える剣が登場するまでは精神体に対して無力。探偵専用の武器はあまり強力なものがない。育て方としてはひたすら「接近戦」を上げていくのが上策。「接近戦9」まで行けばかなり強い。が、それは別に探偵である必要がない。一見使えるようで、案外使えないクラスである。

【霊能者】 接近戦/心霊術/心理療法
精神攻撃を得意とする。普通の RPG でいう魔法使い。草壁のクラスも霊能者だが、ヤツはスペシャルであり例外。武器はナイフ、防具は初期装備のみと、装備面での制限が厳しい。心霊術はスキルアップにしたがって種類が増え、100%発動するので序盤は頼りになる。しかし、後半になって魔法が揃ってくるとコスト面の悪さが目につくようになってしまう。草壁が入ったところでお役御免になるであろう。育て方としてはひたすら「心霊術」を鍛えるという方針でいいだろう。

【科学者】 接近戦/機械/医療手当
心霊機械を使う。心霊機械はパーツの組み合わせで色々な効果が得られるが、同時に準備しておける効果は2種類だけである。序盤では、バッテリーを消費するだけで命中率100%の物理/精神攻撃を使い分けることができる最強クラス。ただし、後半になると威力不足と、2種類制限による応用性の低さが目立つ。剣装備可能だが銃は不可。防具は霊能者と同じく初期装備に限られる。とりあえず、「機械」を育てつつ、「接近戦」にも少し目を向けるという感じでいいだろう。

【ジャーナリスト】 接近戦/銃器/写真撮影/医療手当/手がかり/交渉
パーティーの資金源として最初から最後まで活躍するクラス。このクラスを育てていけば資金的な余裕ができる。写真撮影をおこないたければ武器の代わりにカメラを装備しておかなければならず、戦闘中の装備変更はできないため、つまるところ戦力としては論外、となる。が、意外なことに、ほとんどの武器とすべての防具を装備可能であるため、武器を持たせてもそこそこ役に立つ。フィルムがなくなったときのために「接近戦」も鍛えておきたい。「写真撮影」は6もあれば困らないだろう。10 まで上げてもピンボケするときはピンボケするもんなのである。戦闘外での活躍を重視するならば「交渉」も押さえておこう。

【ディレッタント】 接近戦/銃器/魔術/心理療法/手がかり/交渉
一応、魔術の専門家である。キャラクターメイキングで悩んだときは主人公のクラスはコレにしておくのがオススメ。探偵専用・草壁専用武器以外のすべての武器・防具を装備できるので、接近戦の能力は探偵に引けを取らない。それに加えて魔術を持つ、おいしいクラスである。魔術はスキルが低いと失敗が多く、魔導書を探索中に発見しないといけないため序盤は使えないが、「回復」のコストパフォーマンスは「心霊術」の「トリート」の2倍である。精神攻撃よりも物理攻撃の魔法が多いが、唯一の精神攻撃魔法「夜魔」は敵のMPを吸い取るというものであり、やはりコストパフォーマンス抜群。経験値的に苦しいが、「接近戦」と「魔術」を平行してあげていきたい。

【草壁】 接近戦/銃器/心霊術/心理療法/手がかり/交渉
クラスは「霊能者」になっているのだが、スキルを見ても分かるとおり、全然ルールに縛られていないスペシャルな存在である。装備制限はジャーナリストと同等、プラス専用装備の「日本刀」。通常の心霊術の他、「草壁スペシャル」を使うことができる(あまり使わないけど)。通常は「日本刀」なり「シルバーソード」なりでの物理攻撃を行い、場合によって防御系の心霊術を使うという感じでいいのではなかろうか。加入時のレベルが高めなので、スキルもすべて実用レベルである。まず「接近戦」9を目指し、その後「心霊術」を上げるのがオススメかな。

-Apr. 7th, 2000

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あとは小説が角川スニーカー文庫から出ているはずなんですが……。

2000/04/05

[ゲームレビュー] マザー2 ギーグの逆襲

旧「がらくた玩具」から再録。

このレビューについては数多くの方におしかりをいただいており、再録対象外にしようかとも思ったのですが、反省をこめてあえて再録しました。内容にフェア精神を欠く部分がありますのでご注意ください。たとえば、「瞬殺」は、このゲームのシステム上は救済が可能ですので、そこまで非難すべきものではないといえます。

[ER] 旧がらくた玩具とゲームレビューというもののありようについての自戒というエントリも、あわせてご覧いただけたら重畳です。

  • ジャンル:RPG
  • メーカー:任天堂
  • ハード:SFC
  • プレイ状況:1回クリア, 25 hours
  • 一般的オススメ度:★★★
  • オレ的お気に入り度:★★

短評

 シュールというか、電波系というか。とりあえず、ゲームバランスは凶悪。

総評

 一部で人気のある「マザー」シリーズ第二弾。前作に引き続いて糸井重里プロデュース。

 このシリーズ、現代アメリカものという舞台設定が非常に珍しい RPG で、主人公たちもどこにでもいそうな少年少女(超能力とか持ってるけど…)が地球を救う物語を描いたものです。武器がバットだったりフライパンだったりしますが、システム自体はいたって普通です。

 なんにせよ、「女神転生」シリーズや「黒の剣」、「ゼルドナーシルト」といった、ダークでシリアスな世界観を愛するオレに、このゲームを高く評価しろというのが無理な話ということで。「マザー」好きな人はここから下見ない方がいいかと思うデス。

酷評

 まずストーリーなんですが、正直、ゲーム開始直後から戸惑いました。「おまえは運命に選ばれた云々」っていうくだりで。前作はそんなゲームじゃなかったと思うんですが、記憶違いかなあ。「現代アメリカ」「街とフィールドが同一マップ上に存在」「バットやフライパンが武器」「風邪や日射病というステータス異常」といったところで「日常性」や「非ゲーム性」を強く打ち出しているゲームであるはずなのに、「運命」を連呼するストーリー展開が親近感を木っ端微塵に打ち砕きます。

 ストーリーは、「お使いイベント」の多め。「お使い」であることを感じさせないほどの支離滅裂さははたして誉めるべきか責めるべきが難しいところ。個人的には、シュールさを通り越して電波系といわざるを得ないレベルに達していると思うんですが。主人公はいっさい喋らない「ドラゴンクエスト」型の設定であるにも関わらず、感情移入もできない。想像力も働かない。何か周りが勝手に騒いで話が進んでいくような印象を受けました。

 ラストボスも何だかなあ。前作の「歌う」で倒すという部分は「エンディングまで泣くんじゃない」というのが過言じゃないほど優しくてもの哀しい出来だったんだと思うんですが、今回は単なる勧善懲悪話に終わってしまってます。「主人公たちの無事を祈ってもらって倒す」ってどういうことですか?

 続いてゲームバランスなんですが、こちらもヒドイもんです。前作のひどさをきっちり踏襲した感じ。何がヒドイかって、敵の特殊攻撃の発動率・成功率が高すぎでしょう。逃走に成功する可能性は低めなので戦っていかざるを得ないんですが、ステータス異常攻撃はほぼ 100% 食らいます。アイテム管理も「ドラゴンクエスト」型の「一人X個制限・武器防具含む」式なので回復アイテムで押しきると言うこともできず、先に倒すかステータス異常くらうか運勝負のになりがち。特にひどいのは「キノコが生えている」でしょうね。時々味方を攻撃するという致命的なステータス異常でありながら、アイテム・PSIによる回復はできず、街まで帰らないといけなくなります。

 さらに終盤になると一撃死の嵐が吹き荒れます。代表的なもので言えば、スターマン・センゾのPKスターストームα。主人公しか生き残りません。ダメージによる死亡はHPカウンターが0になる前に回復できればセーフというのが救いですけどね。サイコシールドΣで無効化できないこともないし。とは言え、ザコ戦でPPをむやみに浪費させるのはあまり誉められたことじゃないと思うんですけどねえ。

 ボスに関してもそう。大抵が「一撃必殺級の攻撃力」「全体にステータス異常」「単体に即死級ステータス異常」の少なくともひとつを備えているので運次第ではあっさり全滅です。おまけに、レベルアップ時の成長に非常識な偏りがあって、レベルアップによる成長が当てにできません。いちばんヒドイと思ったのは「ネスの悪魔」かなあ。これ、ネス(主人公)ひとりで戦うことになるんですが、一人しかいねえんだから即死攻撃はよせっつーの。光学系即死攻撃を防ぐはずの「大地のペンダント」装備だったにも関わらず、4回挑んだ中2回PKフラッシュで瞬殺されました。おまけにPKケント(設定可能)Ωで700ダメージ。この時点で主人公のHPは500でした。

 RPG をそれなりの数やってきて、ここまで全滅したゲームというのもなかなかないなあ。高難易度とかそういう次元の問題じゃなくって。あと、生理的不快感に訴えるモノ(やたら気合の入ったゲップのサンプリングとか、癲癇起こすぞそりゃという画面効果とか)も多く、個人的には二度とやりたくないゲームとして記憶されています。

-Apr. 5th, 2000

2000/04/02

[ゲームレビュー] 探偵 神宮寺三郎「夢の終わりに」

旧「がらくた玩具」から再録。

  • ジャンル:ADV
  • メーカー:データイースト
  • ハード:PS [SS]
  • プレイ状況:全ルート踏査, 10 hours
  • 一般的オススメ度:★★★★★
  • オレ的お気に入り度:★★★★★

短評

 「ファミコン探偵倶楽部」とは対極の位置にある名作。ジャケ買いしても損はない。

総評

 神宮寺三郎シリーズ第六作。「未完のルポ」のレビューで書いたとおり、兄に薦められて買ったものです。一年以上たってるのになかなか値段がさがらなくて二の足を踏んでたんですけど、もうこれ以上は下がらないだろうと思って、2,980 で手を打つことにしました。ちなみに、その日「黒の剣」は売りきれていました。そこはかとなく嬉しかったり。

 システム的には相変わらずのコマンド選択式です。それと、「未完のルポ」から採用されているザッピング。今回は神宮寺、洋子、熊野というお決まりのメンバー+美貴(被害者の妹)という4つの視点でストーリーが展開します。与野のジャーナリストとしての視点は好きだったんだけどなあ。オレが叩いた尾行モードはなくなりました。その代わり、現場検証などの時の捜索モード、および最近の推理 ADV で流行の推理モードが追加されています。まあ、話をうまい具合にまとめてくれる推理モードはともかく、捜索モードの方は存在意義に疑問符がつきますけれども。

 さてさて、要するにシステム面では特に見るものもないといってしまえるわけなんですが、「未完のルポ」で SFC 級と切り捨ててしまえた演出面が桁違いに強化されています。「未完のルポ」がアレだったんで、あんまり期待せずに電源を入れたんですが、オープニングデモが始まった瞬間、期待をはるかに超えるできであることが判明。

 このムービー、神宮寺が銃を撃つシーンを描いたもので、「ん?」と思わせるものがあるんですが(でもゲーム始めるまで洋子だと気付かなかった…この人顔と髪型変わりすぎ)、本編中にこういうシーンがあるんかなあと思いつつ始めると、いきなり「神宮寺が見ている夢だった」ということがわかります。でも、本作のタイトルは「夢の終わりに」ということで、この夢がゲームのクライマックスで絡んできます。

 ストーリー的には麻薬を扱ったものなんですが、もっと根本的なところをつくと、犯人を含む登場人物たち、ひいてはあるゆる人々が描いている「夢」と、その終わりに何を見るのかというものをテーマにしたものと言えます。話の進め方も非常にテンポがいいし、その展開もうまい。ちょっとネタバレを避けつつ例をあげます。神宮寺が犯人を追って山中湖の調査をする一日があります。このシーン、どう進めてもなんの手がかりも得られません。次の日、もっともおそれていた事態が発生します。その少し前に語られる思い出話のこともあって、ものすごくオレに不安感を与えてくれました。「ゲームなんだし」とか「薫殿理論があるだろ?」とか理性では分かっているんですけど、「シリーズで始めて語られるころの話」→「調査失敗」という流れが不安をかきたてるんです。久しぶりにゲームのストーリーを冷めた目で見ていないオレがそこにはいました。

 全体的に見て、ジャケットに書かれているとおり、「新生神宮寺」です。これまでのシリーズもゲームとして水準以上の出来ではあるんですが、「夢の終わりに」はスケールが桁違いに大きくなっています。「夢の終わりに朝が来る。ただ、それだけのことなのかもしれない」というエンディングでの言葉を借りるとすれば、「中央公園殺人事件」~「未完のルポ」まで見ていた「ゲーム」という「夢」がようやくここに終わったのかもしれません。そんな感想を覚えた「夢の終わりに」でした。

 蛇足ですが、音楽関係も相当なもんです。ジャズとゲームミュージックを7:3で混ぜて適度に水で割った感じ。うまいこと薄められているのでBGMとして耳につきません。洋子編のピアノトリオなんか結構いい味が出てると思うんだけど、どんなもんでしょうね。あと、ゲームに主題歌を持たせることに批判的なオレが、珍しくあってよかったと思う主題歌「真昼の三日月」でした。「ナイツ」以来かな、ゲームの歌がいいなと思ったの。「Eyes On Me」はオレ日本人だから脚下。

-Apr. 2nd, 2000

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2000/02/14

[ゲームレビュー] デビルサマナー ソウルハッカーズ

旧「ぼやき部屋」から再録。

  • ジャンル:RPG
  • メーカー:アトラス
  • ハード:PS [SS]
  • プレイ状況: 2週目クリア / プレイ時間:150時間
  • 一般的オススメ度:★★★★★
  • オレ的お気に入り度:★★★★★

短評

 女神転生だけど万人向け。万人向けだけど遊び尽くせる。

総評

 「真・女神転生 デビルサマナー」の続編。ただし、いろんな意味で「真・女神転生」ではなくなった。

 まずはゲーム性。だいたい「女神転生」といえばとっつきにくいっていうのがあるんだけど、「ソウルハッカーズ」はその辺非常に出来がいい。攻略本なしでクリアできる。具体的に言えば、かなり細かいところまで説明してくれるヘルプ機能、どこでもセーブ可能という点、簡単にザコの出現を抑えることができる点、「反射andマカ・カジャ+メギド」という対ボス汎用戦術の存在、などなど。ダンジョンの構造も、ダークゾーンやワープがほとんどなく、従来と比べてかなりプレイヤーに優しいものになった。ただし、相変わらずムドによる主人公瞬殺ゲームオーバーがあるのが嫌なんだけど何かほっとする。

 悪魔との交渉、合体はやっぱり「女神異聞録 ペルソナ」の方が面白かったかなという気がします。よくも悪くも「女神転生」に縛りつけられた感じ。特に合体から生じるファクターが魔法継承しかないんで、「ペルソナ」みたいに潜在能力を選ぶか魔法を選ぶかあるいはステータスを選ぶかっていう葛藤が生じないんだよね。最終的に、いかにしてメギドラオン、カーン系、カジャ系を継承させるか、いらない魔法を継承させないようにするかでしかなく、普遍的な「模範解答」を作れてしまう。これを好むか好まないかは人それぞれか。

 シナリオや背景世界の設定については文句なし。とにかくカッコイイ。「真・女神転生」的ダークさ、壮大さはないけれど、「女神転生」的鋭さは健在。それに加えて「デビルサマナー」的人間性、でしょうか。シナリオはスピーディーに進むし、他のサマナーの視点で進行する「ビジョンクエスト」のおかげで、本編の裏も矛盾をきたさずに知ることができる。終盤の展開がちょっと急過ぎるかな、という気はするけれど…。

 さて、オレがプレイしたのは PS 版 (サターンないし) なんですが、PS 版ではいくつか特典があります。一回クリアすると「時限の回廊」を通って2週目をプレイすることができ (ここまでは SS と一緒) 、2週目ではうまく進めることによって1週目で死んでしまうとある人物が死なない。つまりはマルチシナリオになってるんですが、しかしながら、まさにとってつけたような展開になってしまっていて、全然まとまりがないですね。シナリオが変化したのはなぜなのか、変化した結果どうなったのかという新しさがない。これははっきりいって蛇足だったと思います。あとカジノの景品は凶悪。ゲームバランスもへったくれもない。

 総じて言えば、間違いなく買いのゲームです。何がやりたいのかさっぱりわからない「ファイナルファンタジーVIII」を買うくらいなら断然こっちがお徳。比較するのも失礼なくらいに。なお、プレイ時間150時間になってますが、普通にやればこんなに時間食わないです。なにせ「EverQuest」をプレイしながらソウルハッカーズやってたりしたもんで。

-Feb. 14th, 2000

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この攻略本のダーク悪魔縛りのリプレイはちょっと面白い。

1999/06/06

[ゲームレビュー] ゼルドナーシルト special

「がらくた玩具」から再録。

  • ジャンル:SRPG
  • メーカー:コーエー
  • ハード:PS [SS]
  • プレイ状況: 一回クリア / プレイ時間:45時間
  • 一般的オススメ度:★★★★
  • オレ的お気に入り度:★★★★★

短評

 最近のSRPGに飽きたという人にオススメ。割と斬新。

総評

 熱いです。なんせ、主人公の一人称が「自分」だもん。「自分も会いたい。構わないだろう?」。一人称が「ボク」の女性キャラよりもある意味怖いものがありますね。

 さて真面目に説明。主人公は非道な傭兵に養父を殺された孤児。で、拾ってくれたシュタインドルフという傭兵隊長の下で傭兵として働きます。このシュタインドルフという人は戦乱の世に心を痛めている珍しい傭兵で、どこかの国に大陸を統一させることで戦乱を終結させようと考えています。その思想に共鳴した主人公はシュタインドルフの死後、ティーグル傭兵団を引き継いで戦うわけです。ここまでは一本道。ここからの展開はプレイヤーの自由です。まあ、結局は「どこの国に味方するか」という程度の自由ですが。

 このゲームの特徴は、「集団戦」にあります。プレイヤーは最大6個の中隊(中隊は3個小隊78人で構成)を操ります。それで、中隊と中隊の戦闘は集団戦で解決されます。小隊にはそれぞれ兵種が設定されていて(歩兵、騎兵、槍兵、弓兵、神聖兵、暗黒兵)、それぞれが弱点を持っています。そこで、その弱点を補うような組み合わせで中隊を編成するわけです。具体的に弱点を説明すると:

  • 歩兵は槍兵に強く、騎兵に弱い。
  • 騎兵は歩兵に強く、槍兵に弱い。
  • 槍兵は騎兵に強く、歩兵に弱い。
  • 弓兵は遠距離攻撃ができるが、接近戦の能力は皆無。
  • 神聖兵(ゴーレム)は暗黒兵に強いが、指揮官の魔法攻撃に弱い。
  • 暗黒兵(アンデッド)は指揮官の魔法攻撃に強いが、神聖兵に弱い。

 だから、例えば中隊長(固定)が騎兵の場合、その弱点を補うために「騎兵(中隊長)・歩兵・弓兵」という風に中隊を編成します。こうすることで、槍兵が前列の中隊と戦闘になっても、歩兵を前列に上げることで有利な戦闘を展開できます。こう書くと簡単そうですが、基本的に自軍が不利な状況(質量ともに)の戦闘が多いため、それを補う魔法を有効に活用しなければなりません。使える魔法は指揮官ごとに異なりますから、ここでも中隊全体のバランスを考えた小隊編成をする必要が出てきます。「攻撃魔法・補助魔法・回復魔法」と組み合わせるのが基本ですね。しかし、完璧にバランスのとれた中隊を6個も編成するのは本当に大変です。

 さて、集団戦の話。これは他のSRPGにおける「****の攻撃。**のダメージを与えた。%%%%の反撃…」というシーンに相当します。このゲームはそんなに単純ではなくて、プレイヤーの指揮次第で結果に大きな違いができます。下せる命令は基本的に「前進・後退・交代・弓攻撃・魔法」の5種類。命令を下すには行動ポイントが必要で、行動ポイントは集団戦の進行につれて溜まっていきます。あ、書き忘れましたが、部隊の配置は一次元的で、簡単に言うと「敵後列・敵中列・敵前列・味方前列・味方中列・味方後列」と並んでいるのを「交代」を使って組み替えます。側面を衝かれたり包囲されたりということはいっさいありません(だから、26人の小隊と小隊長のみの小隊が接触しても基本的に1対1)。この辺りはわりともどかしいですけどね。「たかが一人にてこずってんじゃねえ!」と。

 ま、いっきにこれだけの量の文章が書けてしまうくらいの深さがありますんで、そういうのを研究してみるのが好きな人は是非がんばってくださいな。まだまだ書き足りないといえば書き足りないけどさ。

戦略論

【暗黒兵】 最強のユニットは間違いなく暗黒兵です。接近戦に強く、苦手兵種は神聖兵のみ。しかも、暗黒兵の指揮官は強力な全体攻撃魔法を使いこなすので、神聖兵で戦おうものなら一瞬で壊滅させられてしまいます。つまり、事実上「弱点なし」なわけです。特に暗黒傭兵団のスマイリーは最強の攻撃魔法「インフェルノ」を使ってきますので、ダメージを受けている中隊だと一瞬で全滅することすらあります。暗黒兵と戦うときは、1)損害を覚悟で戦う。2)ターンアンデットの二つの選択肢しかなく、当然2)をとるべきです。ターンアンデッドが使える指揮官はユリア(弓)・ミュンツァー(槍)の二人。つまり、この二人のどちらかがいる中隊を暗黒兵の中隊にぶつけましょう。付け加えますと、ターンアンデッドとコンフューズ(命令禁止)系の魔法を組み合わせると凶悪さが倍増します。召喚兵ユニット(神聖兵・暗黒兵)は前列にいることが多いことを利用するのです。あらかじめ、ターンを使うユニットが前列に来ないようにしておきます。

  • 行動ポイントが6溜まるのを待つ。
  • 前列前進(行動ポイント4)。そのあと、おそらく敵も前進してくる。
  • 行動ポイントが8溜まるのを待つ。
  • ターンアンデッド(行動ポイント4)。
  • 魔法のアニメーション中に行動ポイントが6になるはず。
  • アニメーション終了後にすかさずメガコンフューズ(行動ポイント0)

こうすると敵は指揮官だけ前列に取り残され、しかも命令を禁止されているので隊列を変更することもできなくなります。あとはコンフューズが効いている間に死んでもらいましょう。魔法攻撃であがいたりすることもあまりないようです。魔法が怖ければさらにサイレンスまでかけてやれば完璧です。しかも、召喚兵の指揮官は必ず中隊長なので、一個小隊を全滅させただけで中隊自体が消滅してくれます。

【士気】 士気は意外と重要です。士気が低い中隊の兵士は回避率・命中率が低下しますので。士気は、「待機」することによって10(砦の中で待機すれば20)回復します。自分のターンは攻撃を仕掛けずに待機し、相手に攻撃させるのが賢い戦い方です。

【ロスタイム】 集団戦の時間は限られています。しかし、終了間際に魔法をかけると、その魔法のアニメーションが完了するまで戦闘が続くことになります(ただし、命令は出せません)。この「ロスタイム」の間に勝敗が決すると、その魔法自体は無駄になります。決着がつかなければ、魔法の効果は表れます(ただし、補助魔法だと直後に戦闘が終了するので意味なし)。つまり、前列同士の兵種が自軍に有利なとき(敵を全滅させるのは不可能な場合)、回復魔法や士気を増減させる魔法をかけると敵の被害を拡大しつつ、自軍の状態を有利にすることができます。また、あともう少しで中隊長を倒せそうなときはサイレンスやコンフューズをかけるのがオススメです。魔法自体は無駄になりますが、この系統の魔法はアニメーションが長いので、ロスタイム中に中隊長を倒せることがよくあります。少ない戦闘回数で敵を倒せれば自軍の士気を高く保つことができます。

【ドレイン】 自軍ではジロドー専用と言ってもいいドレイン系魔法。敵の魔法抵抗力を落とす魔法です。メガドレインをかけた上に強力な魔法を撃つと、無傷の兵士ですら焼き殺すことができたりします。結果としてMPを温存してくれるので積極的に使いたいところです。ギガドレイン→インフェルノなんてやると魔法に強いはずの暗黒兵ですら全滅させることができますし、何より、気持ちいいです。

【弓攻撃】 敵は弓攻撃を執拗に使ってきます。後半になって弓兵のクラスが上がっているとこの被害が馬鹿になりません。移動を繰り返しましょう。弓攻撃は移動している小隊にはほとんど命中しません。敵はこちらの後列しか弓で狙ってこないので、「後列前進」→「後列後退」を繰り返せばまずダメージを受けずにすみます。「後列前進」よりも「全列前進」の方が効率的ですけど。

-Jun. 6th, 1999

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このセクションは再録時 (2012.9.14) に追加しました。

一応 Amazon へのリンクを張りますが、もちろん品切れですね。廉価版も出たはずだし、中古屋をさがしたほうがよさそうな気がします。攻略本のほうはけっこうはげしくネタばれするし、指揮官のデータがあまり見やすくないあたり、個人的にはおすすめしません。コレクターアイテム気味。