旧「ぼやき部屋」から再録。
- ジャンル:RPG
- メーカー:アトラス
- ハード:PS [SS]
- プレイ状況: 2週目クリア / プレイ時間:150時間
- 一般的オススメ度:★★★★★
- オレ的お気に入り度:★★★★★
短評
女神転生だけど万人向け。万人向けだけど遊び尽くせる。
総評
「真・女神転生 デビルサマナー」の続編。ただし、いろんな意味で「真・女神転生」ではなくなった。
まずはゲーム性。だいたい「女神転生」といえばとっつきにくいっていうのがあるんだけど、「ソウルハッカーズ」はその辺非常に出来がいい。攻略本なしでクリアできる。具体的に言えば、かなり細かいところまで説明してくれるヘルプ機能、どこでもセーブ可能という点、簡単にザコの出現を抑えることができる点、「反射andマカ・カジャ+メギド」という対ボス汎用戦術の存在、などなど。ダンジョンの構造も、ダークゾーンやワープがほとんどなく、従来と比べてかなりプレイヤーに優しいものになった。ただし、相変わらずムドによる主人公瞬殺ゲームオーバーがあるのが嫌なんだけど何かほっとする。
悪魔との交渉、合体はやっぱり「女神異聞録 ペルソナ」の方が面白かったかなという気がします。よくも悪くも「女神転生」に縛りつけられた感じ。特に合体から生じるファクターが魔法継承しかないんで、「ペルソナ」みたいに潜在能力を選ぶか魔法を選ぶかあるいはステータスを選ぶかっていう葛藤が生じないんだよね。最終的に、いかにしてメギドラオン、カーン系、カジャ系を継承させるか、いらない魔法を継承させないようにするかでしかなく、普遍的な「模範解答」を作れてしまう。これを好むか好まないかは人それぞれか。
シナリオや背景世界の設定については文句なし。とにかくカッコイイ。「真・女神転生」的ダークさ、壮大さはないけれど、「女神転生」的鋭さは健在。それに加えて「デビルサマナー」的人間性、でしょうか。シナリオはスピーディーに進むし、他のサマナーの視点で進行する「ビジョンクエスト」のおかげで、本編の裏も矛盾をきたさずに知ることができる。終盤の展開がちょっと急過ぎるかな、という気はするけれど…。
さて、オレがプレイしたのは PS 版 (サターンないし) なんですが、PS 版ではいくつか特典があります。一回クリアすると「時限の回廊」を通って2週目をプレイすることができ (ここまでは SS と一緒) 、2週目ではうまく進めることによって1週目で死んでしまうとある人物が死なない。つまりはマルチシナリオになってるんですが、しかしながら、まさにとってつけたような展開になってしまっていて、全然まとまりがないですね。シナリオが変化したのはなぜなのか、変化した結果どうなったのかという新しさがない。これははっきりいって蛇足だったと思います。あとカジノの景品は凶悪。ゲームバランスもへったくれもない。
総じて言えば、間違いなく買いのゲームです。何がやりたいのかさっぱりわからない「ファイナルファンタジーVIII」を買うくらいなら断然こっちがお徳。比較するのも失礼なくらいに。なお、プレイ時間150時間になってますが、普通にやればこんなに時間食わないです。なにせ「EverQuest」をプレイしながらソウルハッカーズやってたりしたもんで。
-Feb. 14th, 2000
関連商品
このセクションは再録時に追加しました。
この攻略本のダーク悪魔縛りのリプレイはちょっと面白い。