1998/09/30

[ゲームレビュー] ハイリワード

  • ジャンル:SLG
  • ハード:イマジニア
  • ハード:PC9801
  • プレイ状況:一回クリア / プレイ時間不明
  • 一般的オススメ度:★★★★★
  • オレ的お気に入り度:★★★★

短評

 ハードの制約があるし今じゃあ入手困難だろうけど、是非やって欲しいな。

総論

 隠れた名作のひとつ。なんせ、設定が尋常でない。ゲームの目的は「大陸を制覇する」でもなければ「故国を取り戻す」でもなく、ましてや「世界を救う」でもない。「借金を返す」である。しかもとんでもなく莫大な。借金を返したら「はい終わり」という潔さもいいね。

 設定にもうちょいつっこむと、銃砲・戦車、果ては爆撃機まで出てくるのに建物はファンタジー風だったり、爆撃を食らっても薬を飲めばたちまち直ってしまったりと、実に訳の分からない世界。徒歩移動中に砲撃を食らったときのグラフィックは必見。面白すぎ。

 借金を返すのがテーマというだけあって、金を稼ぐ方法はかなり多彩。敵を殺して分捕ってもいいし、宅配屋になるのもよし。土建屋になって城を補強してもいいし、商人となって世界を渡り歩いてもいい。公演、なんていうのもある。これはバグがあったのでオレはやらなかったけど。普通にやる人は、やはり戦闘集団を目指すはず。

 登場するキャラクターたちも魅力的だし、イベントも豊富。書き忘れたけどSRPGであっても全然一本道なストーリーは存在せず、とことんイベントを無視してクリアするのも不可能じゃない。大変だろうけどね。ちなみに、マルチエンディングらしい。

 遊ぶ機会があったら是非やってみて欲しいな。

軽く主人公たちの紹介

モノ:仕官候補生だったのだけど、親父が莫大な借金を残して急死したので退学して傭兵稼業を始めることになる。バランスが取れていて使いやすいキャラ。機銃と重鎧を装備できるのが魅力。

ジェス:モノの親友。同じく仕官候補生だったのだけど、モノが傭兵団を結成したとき「面白そうだからという理由で副首領に収まった」。女好きの軽いヤツ。重機銃を装備できるので後半は最強となる。コイツも使いやすい。

ドミノ:モノの幼なじみ。女。「止せばいいのについてきた」。「親の教育方針」により「精神年齢は見かけより低いらしい」。笑えるキャラ。しかし、機銃を装備できるので意外と戦闘力は高い。武闘大会、コイツで突破したし。

レムフ:モノの家系の出入り商人。モノを見込んで傭兵団に加わる。「はたして、彼の選択が英断となるか暴挙となるか...」。「商人」能力が高い。拳銃しか装備できず戦闘能力が低いので使いづらい。ただし、交易は一度に大金を稼げる手段なのでオススメではある。

ボルツマン:佐官だったのだけど、クーデターを実行するため野に下る。資金稼ぎのためにモノの傭兵団に加わったのだけど、機銃が装備できないためイマイチ魅力がない。「建築」能力が高いので、最初の城から一歩も動かず建築作業を延々と繰り返すはめになる可哀相なヤツ。暑苦しい体育会系のオヤジ。

ティスレート:高飛車なお嬢様。なんでも「世界銀行に多額の借金があるという噂」。戦闘能力は低い。すぐ倒れる。「公演」能力が高いのだけど、オレは公演をやらないのでまったく使わなかった。

世界銀行から派遣されてくる姉ちゃん:名前を忘れた。毎週やってきては金を持って行く可愛い顔して血も涙もない女。払えないと借金をしっかりふやしてくれる。利子つきで。払うのを渋ると凄い形相で怒る。さらに渋ると手下が襲ってくる。最初のうちは簡単に倒せるし、倒せばその週は踏み倒せる(借金総額は減らないけど)。が、だんだん強くなるのでほどほどにしたほうがいい。オレの友達はすべて撃退したけど、そのための部隊を編成するのにかかる費用を考えるとまったくの無駄。2000/4/20追記、BBS に寄せられた情報によると「レン・ファルフ」というらしい。

-Sep. 30th, 1998

1998/09/29

[ゲームレビュー] 黒の剣

旧「がらくた玩具」から再録。

  • ジャンル:RPG
  • メーカー:フォレスト
  • ハード:PC9801, PS [WIN95]
  • プレイ状況:5回クリア, 120 hrs.
  • 一般的オススメ度:★★★★★
  • オレ的お気に入り度:★★★★★

短評

 やれ。

総論

 不遇のまま歴史の中に消えていったゲーム。面白いのに。ゲームレビューなんてものを書く気にさせてくれた原因。だって二晩ほどレビュー系のサイトを回ったのに1件もないのだもの。どれくらい面白いかというと、オレがこのゲームを勧めた友人6人中、6人ともハマってくれたくらい。

 内容は普通のファンタジーな一本道RPG。古代に封印された竜が蘇ってくるのを阻止しましょうっていう感じ。ただ特徴的なのは、凡百の勧善懲悪 RPG と違って、とことん人間たちが足を引っ張ってくれること。おかげで中盤辺りからダークな気分になれます。

 ゲームとしてのできも秀逸です。当時としてはかなり奇麗なアニメーションが見られるし、戦闘にストレスを感じさせるほど時間もかからないし。ちょっとエンカウント率が高いかな?というくらい。新しい剣技・魔法のアニメーションが見たくて無意味にレベルを上げたくなる。それが全然ストレスにならないんだよね。ボスも丁度いいくらいの強さだし。

 一旦クリアした後もそれなりに遊べる。「FFシリーズ」ほどじゃないけどさ。「石の王」コレクションに没頭したりした。でも「覇者の鎧」が手に入らなかった。これは今でも分かりません。まあ、それはいいか。それに、もう一度プレイすることでさりげなく張られていた伏線にも気づいてより深く話を理解できます。

 ただし、あんまり強くなりすぎるとラストボスをノーダメージで倒すなんて狂った絵が見られます。隠しダンジョンなんかを用意してくれるとよかったのになあ。不満といえばそれくらい。ああ、エンディングに不満がある人もいるみたいだけどね。オレは好きだよ、あのエンディング。

 PC-9801 版と PlayStation 版では大きな違いはありません。PS の方は今でも中古屋に行けば買えるでしょう。ぜひ買ってプレイしてみて欲しいなあ。続編、出て欲しいんですけど、このゲーム作った会社から出た次のゲームは見事18禁でした。とほ。FORESTっていう会社です。ジツは元々 18 禁のメーカーという話も聞きますが。

軽く主要な登場人物紹介

カイエス:主人公。修行中の剣士。寡黙で美形というある意味ツボを押さえたキャラ。キマジメな典型的主人公。数々の剣技を使いこなす。修行の一環としてシノブと行動を共にする。

シノブ:主人公其之二。むしろこの人が主人公かもしれない。遥か昔に黒竜を封印した人物の末裔。蘇ってくる黒竜を再び封印するために、黒の剣と共に舞台となる大陸にやってきた。人前では大人びた言動をとるものの、親しい人の前では子供っぽくなる。ラスボス戦前後で泣かせてくれる。呪符と式神の使い手。陰陽道士かな。そこまでの一貫性はないか。

エニス:赤いエニス。赤毛だから。単純です。盗賊。ちょっとした特異体質を持っており、それが盗賊としての名声に貢献している。いや、言ってしまうとネタバレだし。狂言回し的なキャラ。

ゼフュードル:カイエスの兄弟子。カイエスとはまったく正反対で豪放で野生的な性格をしており、単純に力を求める危険人物(と、思いきや...)。カイエスとの一騎討ちは印象的。強い。

ゴードン:貴族に雇われている傭兵。傭兵なだけあって攻撃パターンが多彩。剣で切るわ弓撃つわ蹴り入れてくるわ、戦ってて楽しい奴。オレ的に一押しのキャラ。いや、だって泣かせてくれるよ、コイツ。

ウィッチマスター:ゴーレム使い。全般に暗いこのゲームに笑いを振り撒いてくれる希少なヤツ。究極魔人サムソンはどうかと思う。

リール:すっかりオレに忘れられていたキャラ。学者。色々と情報をくれる人。しかし、パソコンゲームの宿命としてしばしば脱がされる。その辺りがイヤ。

関連リンク

-Sep. 29th, 1998 > revised: Oct. 5th, 1998 > 2nd-revised: Mar. 19th, 2000

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