2000/04/02

[ゲームレビュー] 探偵 神宮寺三郎「夢の終わりに」

旧「がらくた玩具」から再録。

  • ジャンル:ADV
  • メーカー:データイースト
  • ハード:PS [SS]
  • プレイ状況:全ルート踏査, 10 hours
  • 一般的オススメ度:★★★★★
  • オレ的お気に入り度:★★★★★

短評

 「ファミコン探偵倶楽部」とは対極の位置にある名作。ジャケ買いしても損はない。

総評

 神宮寺三郎シリーズ第六作。「未完のルポ」のレビューで書いたとおり、兄に薦められて買ったものです。一年以上たってるのになかなか値段がさがらなくて二の足を踏んでたんですけど、もうこれ以上は下がらないだろうと思って、2,980 で手を打つことにしました。ちなみに、その日「黒の剣」は売りきれていました。そこはかとなく嬉しかったり。

 システム的には相変わらずのコマンド選択式です。それと、「未完のルポ」から採用されているザッピング。今回は神宮寺、洋子、熊野というお決まりのメンバー+美貴(被害者の妹)という4つの視点でストーリーが展開します。与野のジャーナリストとしての視点は好きだったんだけどなあ。オレが叩いた尾行モードはなくなりました。その代わり、現場検証などの時の捜索モード、および最近の推理 ADV で流行の推理モードが追加されています。まあ、話をうまい具合にまとめてくれる推理モードはともかく、捜索モードの方は存在意義に疑問符がつきますけれども。

 さてさて、要するにシステム面では特に見るものもないといってしまえるわけなんですが、「未完のルポ」で SFC 級と切り捨ててしまえた演出面が桁違いに強化されています。「未完のルポ」がアレだったんで、あんまり期待せずに電源を入れたんですが、オープニングデモが始まった瞬間、期待をはるかに超えるできであることが判明。

 このムービー、神宮寺が銃を撃つシーンを描いたもので、「ん?」と思わせるものがあるんですが(でもゲーム始めるまで洋子だと気付かなかった…この人顔と髪型変わりすぎ)、本編中にこういうシーンがあるんかなあと思いつつ始めると、いきなり「神宮寺が見ている夢だった」ということがわかります。でも、本作のタイトルは「夢の終わりに」ということで、この夢がゲームのクライマックスで絡んできます。

 ストーリー的には麻薬を扱ったものなんですが、もっと根本的なところをつくと、犯人を含む登場人物たち、ひいてはあるゆる人々が描いている「夢」と、その終わりに何を見るのかというものをテーマにしたものと言えます。話の進め方も非常にテンポがいいし、その展開もうまい。ちょっとネタバレを避けつつ例をあげます。神宮寺が犯人を追って山中湖の調査をする一日があります。このシーン、どう進めてもなんの手がかりも得られません。次の日、もっともおそれていた事態が発生します。その少し前に語られる思い出話のこともあって、ものすごくオレに不安感を与えてくれました。「ゲームなんだし」とか「薫殿理論があるだろ?」とか理性では分かっているんですけど、「シリーズで始めて語られるころの話」→「調査失敗」という流れが不安をかきたてるんです。久しぶりにゲームのストーリーを冷めた目で見ていないオレがそこにはいました。

 全体的に見て、ジャケットに書かれているとおり、「新生神宮寺」です。これまでのシリーズもゲームとして水準以上の出来ではあるんですが、「夢の終わりに」はスケールが桁違いに大きくなっています。「夢の終わりに朝が来る。ただ、それだけのことなのかもしれない」というエンディングでの言葉を借りるとすれば、「中央公園殺人事件」~「未完のルポ」まで見ていた「ゲーム」という「夢」がようやくここに終わったのかもしれません。そんな感想を覚えた「夢の終わりに」でした。

 蛇足ですが、音楽関係も相当なもんです。ジャズとゲームミュージックを7:3で混ぜて適度に水で割った感じ。うまいこと薄められているのでBGMとして耳につきません。洋子編のピアノトリオなんか結構いい味が出てると思うんだけど、どんなもんでしょうね。あと、ゲームに主題歌を持たせることに批判的なオレが、珍しくあってよかったと思う主題歌「真昼の三日月」でした。「ナイツ」以来かな、ゲームの歌がいいなと思ったの。「Eyes On Me」はオレ日本人だから脚下。

-Apr. 2nd, 2000

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このセクションは再録時に追加しました。

2000/02/14

[ゲームレビュー] デビルサマナー ソウルハッカーズ

旧「ぼやき部屋」から再録。

  • ジャンル:RPG
  • メーカー:アトラス
  • ハード:PS [SS]
  • プレイ状況: 2週目クリア / プレイ時間:150時間
  • 一般的オススメ度:★★★★★
  • オレ的お気に入り度:★★★★★

短評

 女神転生だけど万人向け。万人向けだけど遊び尽くせる。

総評

 「真・女神転生 デビルサマナー」の続編。ただし、いろんな意味で「真・女神転生」ではなくなった。

 まずはゲーム性。だいたい「女神転生」といえばとっつきにくいっていうのがあるんだけど、「ソウルハッカーズ」はその辺非常に出来がいい。攻略本なしでクリアできる。具体的に言えば、かなり細かいところまで説明してくれるヘルプ機能、どこでもセーブ可能という点、簡単にザコの出現を抑えることができる点、「反射andマカ・カジャ+メギド」という対ボス汎用戦術の存在、などなど。ダンジョンの構造も、ダークゾーンやワープがほとんどなく、従来と比べてかなりプレイヤーに優しいものになった。ただし、相変わらずムドによる主人公瞬殺ゲームオーバーがあるのが嫌なんだけど何かほっとする。

 悪魔との交渉、合体はやっぱり「女神異聞録 ペルソナ」の方が面白かったかなという気がします。よくも悪くも「女神転生」に縛りつけられた感じ。特に合体から生じるファクターが魔法継承しかないんで、「ペルソナ」みたいに潜在能力を選ぶか魔法を選ぶかあるいはステータスを選ぶかっていう葛藤が生じないんだよね。最終的に、いかにしてメギドラオン、カーン系、カジャ系を継承させるか、いらない魔法を継承させないようにするかでしかなく、普遍的な「模範解答」を作れてしまう。これを好むか好まないかは人それぞれか。

 シナリオや背景世界の設定については文句なし。とにかくカッコイイ。「真・女神転生」的ダークさ、壮大さはないけれど、「女神転生」的鋭さは健在。それに加えて「デビルサマナー」的人間性、でしょうか。シナリオはスピーディーに進むし、他のサマナーの視点で進行する「ビジョンクエスト」のおかげで、本編の裏も矛盾をきたさずに知ることができる。終盤の展開がちょっと急過ぎるかな、という気はするけれど…。

 さて、オレがプレイしたのは PS 版 (サターンないし) なんですが、PS 版ではいくつか特典があります。一回クリアすると「時限の回廊」を通って2週目をプレイすることができ (ここまでは SS と一緒) 、2週目ではうまく進めることによって1週目で死んでしまうとある人物が死なない。つまりはマルチシナリオになってるんですが、しかしながら、まさにとってつけたような展開になってしまっていて、全然まとまりがないですね。シナリオが変化したのはなぜなのか、変化した結果どうなったのかという新しさがない。これははっきりいって蛇足だったと思います。あとカジノの景品は凶悪。ゲームバランスもへったくれもない。

 総じて言えば、間違いなく買いのゲームです。何がやりたいのかさっぱりわからない「ファイナルファンタジーVIII」を買うくらいなら断然こっちがお徳。比較するのも失礼なくらいに。なお、プレイ時間150時間になってますが、普通にやればこんなに時間食わないです。なにせ「EverQuest」をプレイしながらソウルハッカーズやってたりしたもんで。

-Feb. 14th, 2000

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このセクションは再録時に追加しました。

この攻略本のダーク悪魔縛りのリプレイはちょっと面白い。

1999/06/06

[ゲームレビュー] ゼルドナーシルト special

「がらくた玩具」から再録。

  • ジャンル:SRPG
  • メーカー:コーエー
  • ハード:PS [SS]
  • プレイ状況: 一回クリア / プレイ時間:45時間
  • 一般的オススメ度:★★★★
  • オレ的お気に入り度:★★★★★

短評

 最近のSRPGに飽きたという人にオススメ。割と斬新。

総評

 熱いです。なんせ、主人公の一人称が「自分」だもん。「自分も会いたい。構わないだろう?」。一人称が「ボク」の女性キャラよりもある意味怖いものがありますね。

 さて真面目に説明。主人公は非道な傭兵に養父を殺された孤児。で、拾ってくれたシュタインドルフという傭兵隊長の下で傭兵として働きます。このシュタインドルフという人は戦乱の世に心を痛めている珍しい傭兵で、どこかの国に大陸を統一させることで戦乱を終結させようと考えています。その思想に共鳴した主人公はシュタインドルフの死後、ティーグル傭兵団を引き継いで戦うわけです。ここまでは一本道。ここからの展開はプレイヤーの自由です。まあ、結局は「どこの国に味方するか」という程度の自由ですが。

 このゲームの特徴は、「集団戦」にあります。プレイヤーは最大6個の中隊(中隊は3個小隊78人で構成)を操ります。それで、中隊と中隊の戦闘は集団戦で解決されます。小隊にはそれぞれ兵種が設定されていて(歩兵、騎兵、槍兵、弓兵、神聖兵、暗黒兵)、それぞれが弱点を持っています。そこで、その弱点を補うような組み合わせで中隊を編成するわけです。具体的に弱点を説明すると:

  • 歩兵は槍兵に強く、騎兵に弱い。
  • 騎兵は歩兵に強く、槍兵に弱い。
  • 槍兵は騎兵に強く、歩兵に弱い。
  • 弓兵は遠距離攻撃ができるが、接近戦の能力は皆無。
  • 神聖兵(ゴーレム)は暗黒兵に強いが、指揮官の魔法攻撃に弱い。
  • 暗黒兵(アンデッド)は指揮官の魔法攻撃に強いが、神聖兵に弱い。

 だから、例えば中隊長(固定)が騎兵の場合、その弱点を補うために「騎兵(中隊長)・歩兵・弓兵」という風に中隊を編成します。こうすることで、槍兵が前列の中隊と戦闘になっても、歩兵を前列に上げることで有利な戦闘を展開できます。こう書くと簡単そうですが、基本的に自軍が不利な状況(質量ともに)の戦闘が多いため、それを補う魔法を有効に活用しなければなりません。使える魔法は指揮官ごとに異なりますから、ここでも中隊全体のバランスを考えた小隊編成をする必要が出てきます。「攻撃魔法・補助魔法・回復魔法」と組み合わせるのが基本ですね。しかし、完璧にバランスのとれた中隊を6個も編成するのは本当に大変です。

 さて、集団戦の話。これは他のSRPGにおける「****の攻撃。**のダメージを与えた。%%%%の反撃…」というシーンに相当します。このゲームはそんなに単純ではなくて、プレイヤーの指揮次第で結果に大きな違いができます。下せる命令は基本的に「前進・後退・交代・弓攻撃・魔法」の5種類。命令を下すには行動ポイントが必要で、行動ポイントは集団戦の進行につれて溜まっていきます。あ、書き忘れましたが、部隊の配置は一次元的で、簡単に言うと「敵後列・敵中列・敵前列・味方前列・味方中列・味方後列」と並んでいるのを「交代」を使って組み替えます。側面を衝かれたり包囲されたりということはいっさいありません(だから、26人の小隊と小隊長のみの小隊が接触しても基本的に1対1)。この辺りはわりともどかしいですけどね。「たかが一人にてこずってんじゃねえ!」と。

 ま、いっきにこれだけの量の文章が書けてしまうくらいの深さがありますんで、そういうのを研究してみるのが好きな人は是非がんばってくださいな。まだまだ書き足りないといえば書き足りないけどさ。

戦略論

【暗黒兵】 最強のユニットは間違いなく暗黒兵です。接近戦に強く、苦手兵種は神聖兵のみ。しかも、暗黒兵の指揮官は強力な全体攻撃魔法を使いこなすので、神聖兵で戦おうものなら一瞬で壊滅させられてしまいます。つまり、事実上「弱点なし」なわけです。特に暗黒傭兵団のスマイリーは最強の攻撃魔法「インフェルノ」を使ってきますので、ダメージを受けている中隊だと一瞬で全滅することすらあります。暗黒兵と戦うときは、1)損害を覚悟で戦う。2)ターンアンデットの二つの選択肢しかなく、当然2)をとるべきです。ターンアンデッドが使える指揮官はユリア(弓)・ミュンツァー(槍)の二人。つまり、この二人のどちらかがいる中隊を暗黒兵の中隊にぶつけましょう。付け加えますと、ターンアンデッドとコンフューズ(命令禁止)系の魔法を組み合わせると凶悪さが倍増します。召喚兵ユニット(神聖兵・暗黒兵)は前列にいることが多いことを利用するのです。あらかじめ、ターンを使うユニットが前列に来ないようにしておきます。

  • 行動ポイントが6溜まるのを待つ。
  • 前列前進(行動ポイント4)。そのあと、おそらく敵も前進してくる。
  • 行動ポイントが8溜まるのを待つ。
  • ターンアンデッド(行動ポイント4)。
  • 魔法のアニメーション中に行動ポイントが6になるはず。
  • アニメーション終了後にすかさずメガコンフューズ(行動ポイント0)

こうすると敵は指揮官だけ前列に取り残され、しかも命令を禁止されているので隊列を変更することもできなくなります。あとはコンフューズが効いている間に死んでもらいましょう。魔法攻撃であがいたりすることもあまりないようです。魔法が怖ければさらにサイレンスまでかけてやれば完璧です。しかも、召喚兵の指揮官は必ず中隊長なので、一個小隊を全滅させただけで中隊自体が消滅してくれます。

【士気】 士気は意外と重要です。士気が低い中隊の兵士は回避率・命中率が低下しますので。士気は、「待機」することによって10(砦の中で待機すれば20)回復します。自分のターンは攻撃を仕掛けずに待機し、相手に攻撃させるのが賢い戦い方です。

【ロスタイム】 集団戦の時間は限られています。しかし、終了間際に魔法をかけると、その魔法のアニメーションが完了するまで戦闘が続くことになります(ただし、命令は出せません)。この「ロスタイム」の間に勝敗が決すると、その魔法自体は無駄になります。決着がつかなければ、魔法の効果は表れます(ただし、補助魔法だと直後に戦闘が終了するので意味なし)。つまり、前列同士の兵種が自軍に有利なとき(敵を全滅させるのは不可能な場合)、回復魔法や士気を増減させる魔法をかけると敵の被害を拡大しつつ、自軍の状態を有利にすることができます。また、あともう少しで中隊長を倒せそうなときはサイレンスやコンフューズをかけるのがオススメです。魔法自体は無駄になりますが、この系統の魔法はアニメーションが長いので、ロスタイム中に中隊長を倒せることがよくあります。少ない戦闘回数で敵を倒せれば自軍の士気を高く保つことができます。

【ドレイン】 自軍ではジロドー専用と言ってもいいドレイン系魔法。敵の魔法抵抗力を落とす魔法です。メガドレインをかけた上に強力な魔法を撃つと、無傷の兵士ですら焼き殺すことができたりします。結果としてMPを温存してくれるので積極的に使いたいところです。ギガドレイン→インフェルノなんてやると魔法に強いはずの暗黒兵ですら全滅させることができますし、何より、気持ちいいです。

【弓攻撃】 敵は弓攻撃を執拗に使ってきます。後半になって弓兵のクラスが上がっているとこの被害が馬鹿になりません。移動を繰り返しましょう。弓攻撃は移動している小隊にはほとんど命中しません。敵はこちらの後列しか弓で狙ってこないので、「後列前進」→「後列後退」を繰り返せばまずダメージを受けずにすみます。「後列前進」よりも「全列前進」の方が効率的ですけど。

-Jun. 6th, 1999

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このセクションは再録時 (2012.9.14) に追加しました。

一応 Amazon へのリンクを張りますが、もちろん品切れですね。廉価版も出たはずだし、中古屋をさがしたほうがよさそうな気がします。攻略本のほうはけっこうはげしくネタばれするし、指揮官のデータがあまり見やすくないあたり、個人的にはおすすめしません。コレクターアイテム気味。

1998/10/22

[ゲームレビュー] シヴィザード ~魔術の系譜

旧「がらくた玩具」から再録。

  • ジャンル:SLG
  • メーカー:マイクロプローズ
  • ハード:PS [DOS/V]
  • 一般的オススメ度:★★
  • オレ的お気に入り度:★★★★★

短評

プレイできる人を厳しく選ぶゲーム。以下の条件を満たせない人は手を出さない方がよいかも。

  1. シヴィライゼーションを面白いと思う。
  2. ファンタジー用語、とりあえずは「マナ」という言葉が分かる(Magic: the Gatheringをやったことあるってのがベスト)。
  3. 不親切な説明書に耐えうる。
  4. メモリーカードに余裕がある
  5. 長めのロードに耐えうる。

以上。

総評

名作SLGシヴィライゼーション」の姉妹作といった所かな。ただし、シヴィライゼーションは新しいテクノロジーを開発してゲームを進めていきますが、シヴィザードでは新しい魔法を開発してゲームを進めていきます。つまるところ、テーマが科学戦争から魔法戦争に移ったってことです。ゲームの目的は配下の種族を動かして都市を建築、運営して主人である魔導士に力を貯えさせ、自分以外の魔導士を封印・支配してしまうことです。おおまかな流れはシヴィライゼーションと同じように、街で軍隊を作り、敵の都市を侵略して行くわけですな。もちろん、舞台はファンタジーなわけですので、召喚したクリーチャーを行軍させたり、敵の兵士を呪い殺してみたりするのも可能です。

シヴィライゼーションにおけるテクノロジーの位置に魔法が座っているわけですが、役割はちょっと違います。テクノロジーは、それによって新しいユニットが生産できるようになるだけと言ってもよいのですが、魔法はもっと直接的です。使わなければ存在していないのと何ら変わりはありません。実際、低難易度設定にすると一切魔法を使わずに勝利するのも不可能ではありません。とは言え、やはり魔法は重要です。たとえば、部隊のヒットポイントを回復させる「治療の言葉」という最も簡単な魔法の一つでも、戦況を大きく覆すだけの力があります。テクノロジーとは違って開発する順番にかなり自由が効きますので、個人の好みで呪文書を埋めて行くことになります。強力な魔法と、それを自由に操れるスキルが備わったとき、このゲームは真の面白さを見せてくれるでしょう。

ただ、ゲームとしては非常に優れているのですが、まず一般的には受け入れられないでしょう。ユーザーを突き放しているとしか思えない点がいくつか見受けられるからです。まず、出てくる用語がやや専門的な傾向があること。これは仕方のないことかもしれませんので「慣れてくれ」としか言いようがないのですけど、その難しさを助長する説明書の不親切さ。確かに、基本は分かります。でも、肝心なことがイマイチ分からない作りになっていて、たとえば、種族ごとの制限がうまく説明されていません。で、選んでみてから「え、このユニット作れないの?」ってコトになるわけです。その上、非常に大事なシステムであるはずの「都市における施設がもたらす影響」の説明がまったくありません。一応オンラインヘルプで参照することも可能ですが、これは「今建てられる施設の説明」しか引き出せず、その先が分かりません。最初のプレイするときは何も分からないので、計画的な都市建設は不可能ということになります。シヴィライゼーション(98版)にはちゃんとフローチャートが付いてたんですけどねえ。オンラインヘルプといえば、翻訳のまずさも目立ちます。Skillを「スキル」と呼んでみたり「力量」と呼んでみたり。「リサーチポイント」と「研究ポイント」とか。訳語の統一くらいやってください。基本です。Skillは本当に混乱させられたぞ。

それからCDのロードの長さも気になります。それは仕方がないのかもしれませんけど、セーブ機能がちょっと苦しい。要メモリーカード7ブロック。確認しなかったオレも悪いのですけど、新しく買うはめになったよ。セーブに一分くらいかかります。それを補う「クイックセーブ」がありはしますが、戦術モードに入るとクリアされるのでえらい使い物になりませぬ。メモリの問題でしょうから仕方ないんですけど。それ以前に、頻繁にセーブするゲームスタイルは邪道ですけどね。

以上、文句ばっかり書きましたが、このゲームは買いです。とっつきが非常に悪いのですけど、一度理解すればかなり長く遊べると思われます。

-Oct. 22nd, 1998

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1998/10/05

[ゲームレビュー] 女神異聞録ペルソナ

旧「がらくた玩具」から再録。

  • ジャンル:RPG
  • メーカー:アトラス
  • ハード:PS [Windows95]
  • プレイ状況:「セベク編」「雪の女王編: タナトスルート」クリア / プレイ時間 99:59+
  • 一般的オススメ度:★★
  • オレ的お気に入り度:★★★★

短評

以下の条件に三つ以上適合する人にのみ勧めます。
  1. 忍耐力に自信がある
  2. 時間が有り余っていて、徹夜が苦痛でない
  3. 女神転生が好き
  4. マッパー君(後述)でない
  5. スタンドが好き

なんか、オレ自身が適合しないねえ。

総評

 難しい、というか厄介な RPG。ふだん懇切丁寧なゲームばかりやっている人にとってクリアは不可能と思われる。原因は、極端なまでのセーブポイントの少なさ。しかも戦闘にかかる時間が長い敵の出現率がやや高い、その上移動手段が徒歩しかないカスゲーと言われても仕方のない要素が満載。

 そして、これは女神転生シリーズに共通して言えることだけど、操作性が悪い。通常は3D画面なんだけど、クォータービューモードに入ると、どのカーソルがどの方向に対応しているのかさっぱりわからん。要は慣れの問題とは言え、最初はかなりのストレスを感じました。

 苦言はこの辺で止めて、ゲーム自体を軽く紹介しておくと、女神転生であって女神転生でないゲーム、だね。「異聞録」だし。このシリーズは敵を交渉によって仲間(仲魔と呼ぶ)にして共に戦ってもらったり、また別の仲魔と合体させてさらに強力な仲魔を作りつつ進めて行くというゲームなのだけど、ペルソナでは仲魔が存在しない。悪魔と交渉してスペルカードを入手し、スペルカードから「ペルソナ」を作り出す。で、主人公たちにペルソナを降ろし、発動する。ペルソナといっても何がなんだか分からないだろうからもっと分かりやすく言うと、要するに「ジョジョの奇妙な冒険」のスタンドと同じようなものだと思っていいかな。ちなみにこのゲームでのペルソナは「人の精神が形を取って表れたもの」なのだが、それに神や悪魔を割り当てたのは、やはり女神転生のセンスです。

補足:ペルソナ persona とは「仮面」という意味で、ユングの心理学用語でもある。「個人」という意味の単語、person の語源。

 シナリオは、やはり女神転生なのだから、かなりヘビーな仕上がり。舞台範囲が従来より狭いとはいえ、そのぶん深いストーリーです。

 仲魔が存在しないから主人公たちが"生きた"女神転生であり、その辺りはすごく好き。悪魔の説得にしてもそう。従来は悪魔側が話の主導権を持っているのだけど、ペルソナでは基本的に話を切り出すのはこちら。しかもこれが変なコマンドが多い。

    例:なんじょうくん(金持ちのボンボンなエリート様。高校生だけど)
  1. 演説する
  2. 一喝する
  3. 物でつる
  4. 皮肉を言う

 なんじゃこりゃ。いちばん無難そうな「物でつる」を選ぶと「俺様のサイン入りブロマイドをやろう!」「土地か? 株か? 好きなものを言ってみろ」。おいおい.....。挙げ句の果てに「表と裏が逆の10円玉をやろう!」。"つる"気があるのかそれはッ。余談。「表と裏が逆の...」はかなり昔のドラえもんに出てくる話ですね。

 さて、シリーズの売りである悪魔合体のお話。「真II」「if...」「デビルサマナー」をちゃんとプレイしていないオレにとって初めての「継承」や「遺伝」がある悪魔合体だったので結構楽しめました。でも攻略本がないと無理だね、こりゃ。ペルソナが成長するってのもポイントが高い。潜在能力を使えばいくらでもランク(レベル)を上げられるので卑怯なほど強いペルソナも可能。ラストダンジョンの敵すべてを1ターンで片づけてくれるFOOLナルカミとか。あ、そうそう、ペルソナがこれまでの悪魔種族分類(妖精とか聖獣とか)じゃなくてタロットカードで分類しているのもナイス。「伝説のオウガバトル」以降、すっかりタロット好きになってるから。

 そろそろまとめるか。結論としては移動魔法(トラエスト、トラポート)が欲しかったセーブポイントを適宜出して欲しかった。特にデヴァ・ユガで。ここって3つのダンジョンを一気に攻略するはめになるんですけど、セーブポイントなしだとマッパー君には無茶苦茶辛いです。ぼやきにもあるけど、10数時間かかったぞ。ストーリーはかなりいいので是非遊んで欲しいゲームだけど、ね。

補足:「マッパー君」とは、オートマップをすべて埋めるために行き止まりと分かっている道でも壁にぶつかるまで歩いていかずにおれない人たち。およそ不毛。

-Oct. 5th, 1998 > Mar. 12th, 2000

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このセクションは再録時に追加しました。

[ゲームレビュー] フロンティアユニヴァース

旧「がらくた玩具」から再録。

  • ジャンル:SLG
  • メーカー:ビーピーエス
  • ハード:PC9801
  • プレイ状況: 1回クリア / プレイ時間 30時間くらい
  • 一般的オススメ度:★★★
  • オレ的お気に入り度:★★★

短評

 宇宙物が好きな人は必須。

総評

 宇宙の覇権を目指して回りの星を吸収合併していくゲーム。全宇宙統一すれば勝利。

 ウリとなるシステムはやはりコミュニティユニヴァース。言ってみれば国連のようなもので、戦争ばっかりやる星に経済封鎖や追討令を下したり、災害で被害を受けた星に資金援助を決定したりする。400年に一度しか開かれないし、別に追討令が出ても余裕で生き残れてしまったりするんだけど、これが何か楽しい。特に本会議前のロビー。みんなでいろいろと謀略を巡らします。これにしても決定力に欠けてはいるのだけど、やっぱ雰囲気があります。コミュニティユニヴァースの決定を無視するのも可能だけど、あえて純朴なほど守ってみることをお勧めします。コンピューター勢力は追討令が下っても一度だけ艦隊を派遣するだけなので簡単に各個撃破されてしまいますけど、滅ぶまで何度も艦隊を派遣してやりましょう。銀河の秩序を守るのはオレだけだッ! という孤高な気分になれること請け合いです。自ら戦争を仕掛けてはいけません。他の星を支配するときは武力ではなく経済力に物を言わせて買収しましょう。

 もちろん、逆に戦争ばかり行って銀河の荒くれになるのもよいです。他の星の防衛ラインを突破したら勿論迷わず焦土作戦です。「はっはっは、やれるものならやってみろ.......まさか! キサマたち、本気かッ! うわぁー!」という負け犬の叫びが聞けることでしょう。そして、追討令に従ってやってきた数を頼む弱虫どもは完膚なきまでに叩きのめしてやりましょう。銀河の帝王な気分になれること請け合いです。「弱すぎるわ、下等な○○めがッ!」とモニターの前で叫ぶのもよいでしょう。○○にはその星人の元種族を入れましょう。キーン星人なら「ポンコツロボット」、アラン星人なら「クジラ」、アース星人には「サル」など。

 こういう楽しいゲームなのですけど、非常にマズイ点があります。まず、後半戦がだるいこと。銀河の1/3ほどを支配(買収)してしまうと後はもう完全な作業になります。大抵の人はこれに耐えられず止めるのだそうです。オレは気合でクリアしましたけど。

 それから、兵器ですね。結構種類が多くて集める楽しみってのもできそうなので、支配下の星で開発された兵器が本星でも使えるようにして欲しかった。個人的にこれは非常に残念。兵器を集める楽しみがあれば後半戦のだるさも乗り切れそうな気がするから、さ。

-Oct. 5th, 1998

[ゲームレビュー] 妖撃隊 ~邪神降魔録

  • ジャンル:RPG
  • メーカー:日本テレネット
  • ハード:PC9801
  • プレイ状況 2回クリア / プレイ時間不明
  • 一般的オススメ度:★★★★
  • オレ的お気に入り度:★★★★★

短評

 超能力物が好きな人は必須。それ以外の人でもRPG好きならやって欲しいところ。

総評

 舞台が現代日本という珍しい設定のRPG。といっても超能力バリバリなんですけど。まあ、「1999年に恐怖の大王が...」っていう大筋はありきたりなストーリーです。実際、ストーリーは大して見るところがないですね。複数の小シナリオをこなしていくことで大きなストーリーに繋がって行くタイプのRPG。そういう意味では、「ロマンシング・サガ」と近い。

 注目すべきはそのシステム。各キャラクターがそれぞれ技能を持っていて、これに成功するか失敗するかでシナリオの展開が変わってきたりする。たとえば敵を追いかけるシナリオで [追跡] に失敗するとかなり苦労するはめになったり、さらわれた子供を救出するシナリオで [交渉説得] に失敗すると子供に信頼してもらえず、本部との間をいったりきたりするはめになったりする。ま、RPGは原義的にそういうゲームなんですが。

 これによって各キャラクターの差違化がうまく表現できており、キャラ独自のセリフとかがない割に思い入れの強弱に差が生まれてくる。違いは初期設定と顔と名前くらいしかないんだけどね。

 ただ、惜しまれるのはストーリー性の薄さ。これだけ魅力的なキャラクターを準備できてるのにそれを生かしきれてない。約20人の隊員の中でシナリオに絡んでくるのは(オレが知るかぎり)たった二人。もっと色々できたと思うんだけどねえ。後半になるとイベントが発生せず、ただ日時送りを繰り返すだけになってしまいがちなのも痛い。

 ゲームとしてはうまくまとまっていただけに、移植なんかしてもらえると喜ばしいんだけどな。追加シナリオつきでね。

ちょっとしたTips

 [召喚] がよく分からないという人のために。初期状態では「インプ」しか出せません。しかし、狂信者たちの魔法陣を利用することで新たな魔物と契約を結んで召喚できるようになります。契約を結ぶためには、異界黙示録の研究がある程度進んだ状態で、魔法陣のある部屋に [召喚] ( [神秘学] でもよかったかな?)を持つ隊員を連れて行く必要があります。該当者がいないと魔法陣を破壊してしまうのでダメです。[召喚] なんて誰も持っていないという場合は、[破魔] や [気功] を上げてやると「インプ」を覚える隊員がたまぁにいるので、がんばってとりあえず「インプ」を覚えさせ、それから「インプ」を乱用して [召喚] のレベルを上げましょう。

 豊田望が独りで探索しなければならないシナリオがあります。難しいです。すぐ死ぬし。豊田らしく [破魔] を高くしてから臨むという手もありますが、オレは [射撃] を高くしておくことをお勧めします。 [射撃] があればハンドグレネードを撃ちまくって逃げ切れます。三節根を取り忘れないように。

 [交渉説得] は使用頻度が高く重要度も高い割に成長させにくいスキルです。探索班4人のうち一人はこのスキルを持っている隊員を入れておきましょう。

関連リンク

-Oct. 5th, 1998 > revised: Nov. 4th, 1998